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現場用語集

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現場用語集

アイソメ(図) [isometric drawing]

平面図(二次元/X・Y軸)に仮のZ軸を加え立体的(三次元)に配管を描いた図のこと。配管は線で表し、バルブ・継手・計器などは簡略的な記号で図示する慣例がある。スプール図ということもある。
立体的に表現しているが、絵画描写の透視法のように配管はある点に収束することはなく、平行線のままである。

関連用語:マンガ(漫画)

あいマーク(合マーク) 【俗】

機器や装置の分解時において、正確に再組立するため、接続部の正確な相互位置を決めておく印。マークの付け方には、刻印、罫書線、印字等が使用される。

アイビーム I形鋼 [I sections]

Iの字に似た断面をもった形鋼。JISG3192
フランジ部には8°のテーパが設けられており、H形鋼と区別されている。
ISO6929では、I形鋼とH形鋼のさらなる区分として、フランジの幅が呼び高さの0.66倍以下で、かつ300mm未満のものをI形鋼としている。
用途:建築、橋梁、各種機械、車両など

アイボルト [eyebolts]

頭部にリングの付いたボルト。機械器具類にねじ込み、リングにワイヤ等を接続し吊り上げ、移動するのに用いる。
アイボルトは、サイズや材質、吊り方に応じて保証荷重が決められているため、適切なものを選定し使用しなければならない。
下記に、JIS規格のアイボルト(JIS B 1168)の使用荷重(抜粋)を示す。

関連用語:吊りボルト

アウトリガー  [out rigger]

  1. 移動式クレーン等の作業時の安定性を良くするための引き出し式支持台で、手動式もあるが油圧式が多い。
    軟弱地など地盤にかかる力を分散させるために、鉄板や木材等で適切に地盤の養生を行う。
  2. はね出し足場。もともと船舶用語である。単にリガーと略していう場合もある。

あかあたり(赤当り) 

キサゲ仕上げなど工作物を精密な平面に仕上げるために、基準定盤に赤ペン(光明丹)を一様に塗布し加工面に擦り合わせた時、加工面の高い部分には赤ペンが付着して赤くなる。この赤く着いたところを赤当りという。

あかペン(赤ペン)  【略】

光明丹(赤色の顔料)を油に混ぜて練った塗料。工作物を精密に仕上げるために、部品同士のあたりを赤あたりで調べるのに用いる。光明丹は鉛を含むため、最近は鉛を含まない新明丹への代替が進んでいる。類似の商品として、ベヤリングレッド等がある。

関連用語:こうみょうたん(光明丹)
関連用語:あかあたり(赤あたり)

あかめる(赤める) 【俗】

鉄・鋼材等を赤熱することをいう。

あがり(上がり) 【俗】

仕事や工事を終えることをいう。

アーク(溶接)  [arc welding]

  1. 一般的に朝顔の花の形に似た形状のものをいう。
  2. 建設現場等で、落下防止のために足場の側面に取り付けるひさし状の防護棚。上に向かって傾斜しているため朝顔と呼ばれている。

あしをだす(足を出す) 【俗】

予算を超過すること。赤字になること。

アース [earth] 

関連用語:せっち(接地)

アステムきかく(ASTM規格)  【略】

ASTM International (ASTMインターナショナル)より設定・発行されている工業規格。ASTM Internationalの旧称はAmerican Society for Testing and Materials (米国材料試験協会)。主として工業材料規格とこれらの試験方法規格により成り立っており、国際的に広く通用している。日本のJISに相当。

アスベスト(asbestos)

石綿(せきめん、いしわた)のことで、蛇紋石(じゃもんせき)や角閃石(かくせんせき)の繊維状のもの。綿のように柔らかでしかも強靭。熱・電気の不良導体で、保温、耐火材料としても高温から低温まで非常に万能な材料であった。しかし、繊維の吸引が人体に悪影響を与えることが判明し使用禁止となった。

いきている(生きている) 【俗】

装置や配管など設備が使用されている状態を指す。電気の場合、通電状態のことを活線という。

⇔ しんでいる

いしわた(石綿) 

関連用語:アスベスト

ウィットねじ[whitworth screw thread]

1841年にJoseph Whitworthがネジの標準化のために提案した初めての規格。ネジ山の角度が55°のインチサイズのネジ。表記は頭にWをつける。最近ではほとんど使用されていないが、特定の現場ではまだ存在しているので注意が必要。

エアフォーム[air form]

油火災に用いる消火剤の一種。少量の泡消火薬剤の中に多量の気体を分散させ泡を作り、この泡で油などの液体可燃物表面を被覆して空気を遮断し消火する。

オイラー [oiler]

油さしのこと。携帯用のものは気密テスト時の石鹸水入れに利用されている。

カーボンスチール [carbon steel]

炭素鋼の総称で合金鋼や非鉄金属等と区別する時に使用する用語。

かいさき(開先) [groove]

溶接接合する2つの母材の間に設ける溝。その溝に設けた角度を開先角度という。
開先形状としては、下図のようにI形、V形、レ形、U形、J形、X形、K形、H形、両面J形がある。

かいてんき(回転機)[Rotating Machinery]【略】(回転機器)

ポンプやタービン、ブロワーなどのように運動部分が軸のまわりを回る機械の総称。

キー [key]

ポンプ、歯車、ベルト車などの回転体を軸に固定して動力を伝えるために用いるもの。キー溝のあるものとないものがある。キー溝があるものは動力伝達用、キー溝がないものは軽荷重用として使用される。

クーラー [cooler]

熱交換器の一種。目的とする流体(高温側)を水または空気等(低温側)を用いて熱エネルギーを交換し冷却するものを一般に指す。

けい (径)

円形状や球形状の差し渡し長さ、直径のこと。半径の2倍。

こうしょく(孔食) [pitting corrosion]

金属体の腐食現象の一つ。1個の腐食部の広がりが小さく孔状に進行する場合をいう。JISZ0103では、「金属内部に向かって孔状に進行する局部腐食」と定義されている。

サージタンク [surge tank]

装置の運転に際しては、装置の負荷変動やバルブ操作等により流量の変動が避けられない。この変動の吸収用ならびにサービスタンク的性格を多少持たせた比較的小容量の容器。

サービスタンク [service tank]

製油所等内において、危険物取扱工程中に、他の機器に安定して危険物を供給するための出荷用小型軽量タンク。

ざがね(座金)[washer]

ボルト、ナット、小ネジなどの座と締め付け部との間に入れる部品。ネジに対して穴が大きすぎる場合や、締め付け部の表面が平滑でない場合または軟質材料の時などに部材とのなじみを良くしたり締め付け効果を向上させるために用いられる。また、ナットのゆるみ止めとして用いる。
(種類)
  1. 平座金(plane washer)
  2. ばね座金(spring washer)
  3. 歯付座金(toothed lock washer)
  4. その他 : 勾配付座金、舌付座金、つめ付座金、球面座金等

しあげこう(仕上工) [mechanical fitters]

一般的には、製作物の仕上げ工程に従事する工員のことをいう。プラント建設業界内では、特に回転装置やバルブ等の分解、整備等を行う職人をいう場合が多い。
しかし、地方によっては、熱交・塔・槽の開放作業(クリーニング工事)を行う工員や据付工事の芯出しを行う工員を仕上工と呼ぶなど地域によって意味合いが異なる場合があるので、仕事を依頼する場合は具体的に仕事内容を説明するなど注意が必要。

ジェットクリーニング(水洗浄) [hydro jet cleaning]

高圧水を先端に取り付けた噴射ノズルから噴出させて、その衝撃により異物(スケール)を除去して洗浄する方法。ボイラーや熱交換器、チューブ、配管の内面の洗浄などに用いられる。

シームレスパイプ [seamless pipe]

溶接線のない継目無し鋼管のこと。熱間または冷間で引き抜き、押し出しあるいは穿孔により製作する。継目無鋼管の製造方法を表す記号(JISによる)としては、「S」を付加し、熱間は-H、冷間は-Cで表す。
熱間仕上継目無鋼管-S-H
冷間仕上継目無鋼管-S-C
継目無し鋼管は溶接線がないため、管全体において均一の機械的性質を持っており、圧力や温度の高い流体等に使用される。

シールテープ [seal tape]

配管のネジ継手部のシール等に用いるフッ素樹脂製のテープ。シールテープは、接続する配管の雄ネジ側に巻きつける。

じくうけ(軸受) [bearing]

回転や往復運動する軸を支え、軸に作用する荷重を受けて軸をなめらかに回転させる機械要素。 (種類)
構造からの分類
  ・転がり軸受 ・すべり軸受
荷重の方向による分類
  ・ラジアル軸受(径方向の荷重) ・スラスト軸受(軸方向の荷重)

関連用語:ベアリング

ずいけい (随契)【略】ずいいけいやく(随意契約)

注文者が、競争によらず任意に適当な相手を選択して契約する方法。早期締結が必要な場合や、特殊な技術を要する場合、少額の場合などに行われることがある。普通1社を選んで契約する場合を「特命」、2社以上から見積もりをとり、その中で最適と思う会社を選定し契約する場合を「見積もり合わせ」という。

⇔ きょうそうけいやく(競争契約)

すいとう(水頭) [head]

流体の運動を動力として利用する場合、そのエネルギーを水柱の高さで表したもの。長さの単位で表す。

せいかん(製缶)

鋼板などの材料を切断・曲げ・溶接等加工し構造物を作り上げる技術のことで、本来はボイラーを製作する作業をいうが、塔槽類や鉄骨構造等を製作する場合も製缶と呼ばれている。これらの従事する作業員を製缶工と称する。

せいきき(静機器)

動機器に対する語句で、塔、槽、熱交換器等動作を伴わないものをいう。

⇔ どうきき(動機器)

せっち(接地) [earth]

電線路の一部や設置した電気機器、または、静電気発生の恐れのある機器や構造物の金属部分と大地の間を接続することをいう。「電気設備の技術基準の解釈」にて、具体的な手段、方法などが示されている。

そくばん(側板) [shell plate]

タンクの胴体部に使用する鋼板。「がわいた」とも言う。

ソケット [socket]

ソケットは英語で、物を差し込む穴、受け口、軸受け等の意味。
  1. 管継手の一種で管同士をつなぐ継手。JISでは「ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手(JISB2301)」(下図一部抜粋)に規定されている。
    類似の管継手としてカップリングがある。
  2. 電球など、電線やコードに接続するための器具。

たいあつテスト (耐圧テスト) [pressure test]

機器や配管等に所定の圧力をかけて安全に耐え得るか否か(機器や配管等に局部的な膨張、伸びなどの異常が生じていないか)を確認する試験。耐圧テストは、原則として水圧試験(hydrostatic test)で行う。非圧縮性である水に比べて圧縮性の気体は保有するエネルギーが大きく危険なためである。
JISB8265では、条件を限って気圧試験の適用を認めている。耐圧テスト後に行う気密試験は、気密性を見る目的で行う試験であり、耐圧テストとは目的が異なる。

ターンバックル [turn buckle]

支持ワイヤーロープや支持棒などの張力を調整するための器具。タンク等の仮組時に寸法の微調整等にも使用される。ターンバックル胴1個とターンバックルボルト2本から構成されており、ターンバックル胴を回転させることにより張力の調整を行う。 JIS規格品としては、建築物の筋かいなどに用いる建築用ターンバックルとして「建築用ターンバックル(JISA5540)」が規定されており、引張強度や保証荷重が規定されている。

チェーントング [chain tongs]

チェーントングは、チェーンレンチ、鎖パイプレンチとも呼ばれる。大口径のねじ込み配管や、継手を回してねじ込む際に使用する工具。小径配管の場合は、きわめて狭い場所等で使用する。日本では片方向に回転させる片歯タイプがメイン(欧米では両方向に回転可能な両歯タイプも使用されている)。

ちどり(千鳥) 【俗】

平行なものが相互に重なり合わず、互い違いになっている状態。

つうゆ(通油)

装置等に所定の油を入れること。

ティー [T fittings]

3方に分岐を持つT形の管継手のこと。下図にJISの突合せ溶接タイプ「配管用鋼製突合せ溶接式管継手(JISB2312)」と差し込み溶接タイプ「配管用鋼製差込み溶接式管継手(JISB2316)」の例を示す。
この他、ねじ込み配管等さまざまな種類がある。

どうきき(動機器)

ポンプ、圧縮機、モーター等、動力を使用し動作を伴う機械。

⇔ 静機器

なおらい(直会)

神事が終わったあと、神事に参加したもの一同でお神酒や神饌(しんせん)をおろしていただく酒宴。現場では、起工式などのあと行われたり、ふいご祭りのあとに行われる。

関連用語:ふいご祭り

なまこいた(生子板) 【俗】

波型形状をした板の総称。材質はプラスチックや鉄板など。波型形状で剛性を強めている。波型鉄板の場合、亜鉛メッキを施す。用途は屋根板や現場の防火壁など。

にがしべん(逃がし弁)

機器や配管内の圧力が所定の圧力以上になった時、自動的に弁が開き圧を逃がす弁。圧が降下すれば弁が閉じ復帰する。

関連用語:あんぜんべん(安全弁)

ぬきとりけんさ(抜き取り検査) [sampling inspection]

試験対象物から一部の資料を抜き取り試験し、その結果を判定基準と比較しロットの合否を断定する検査方法。合格と判定された場合でも、ロットの中に不良品が含まれていないということではない。試験対象物すべてを検査する方式を全数検査という。

ねがらみ(根がらみ)

足場の支柱や構築物の柱などの下方を連結するために取り付ける横梁で、建地の横滑りや沈下を防止する目的で取り付けられる。

ノウハウ [know-how]

何かを効率的に行うための独自の知識、技術、コツ、能力などをいう。

パージ [purge]

機器や配管などの内部に残っている可燃性ガスや油、水などを、排除・置換すること。不活性ガスや蒸気、空気などが用いられる。

ピーアイ[P I]【略】

  1. Piping and Instrumentation Diagramの略で、プロセス装置およびプロセスを制御するために、使用される装置や配管の相互接続を示す図のことでフローシート(流体の流れ、温度圧力、流量などを記載)をもとに配管と計装関係を記入したもの。
  2. Pressure indicatorの略で圧力計のこと。

ファンネル [funnel]

英語でfunnelは漏斗やじょうごを意味する。機器やポンプから排出されるドレンなどを受けるために排水口側に取り付けるじょうごのこと。

ベアリング[bearing]

参考:英語でbearは熊の他、支えるや耐えるの意味がある。

関連用語:じくうけ(軸受)

ふいごまつり(鞴祭り)

旧暦11月8日に鍛冶屋や鋳物師など常に鞴を扱う職人などの間で行われる祭り。現在では、ほとんど新暦で行われている。鍛冶屋や鋳物師の他、配管や製缶物を扱う職種、ボイラの管理・整備など火を用いる職種のものが無事故、無災害を祈願し火の神様に対し感謝する祭り。

マイクロメータ [micrometer]

ねじの送り量が回転角に比例していることを利用した長さ測定器。ノギスよりも精度の高い測定に使用される。主な種類として、外側マイクロメータ、キャリパ型内側マイクロメータ、単体型マイクロメータ等がある。

まくら(枕)

枕木のような使い方をするもの。長尺の物や重量物の下に、横に据えてこれを受けるものの総称。

マクロしけん(マクロ試験) [microscopic test]

溶接部に対する試験の一種で金属組織を肉眼または低倍率の顕微鏡で観測する試験。観測に際し、観測面(溶接部)の断面や表面を研磨したり腐食液によって鋼のマクロ組織を現出させる。 検査は、①溶込み、②鋳塊の偏析、③微細な気泡、割れ、不純物介在の検出、④粗大結晶発達の状況などを目的として行う。 JISZ3001では「溶接部の断面又は表面を研磨又は腐食液で処理し、肉眼又は低倍率の拡大鏡で観察して、溶込み、熱影響部、欠陥などの状態を調べる試験。」と定義されている。

マンガ(漫画)  【俗】

一般的にフリーハンドで描く簡易な図面またはアイソメ図などをさす俗称。製図機器や定規を使わず、縮尺を考慮せず手ですばやく描いた図面等。

参考:アイソメ(図)

や(矢) [spalling wedge]

くさび(木や金属で作られた三角形またはV字形の道具)。工具として用いるケースが多い。

やいた(矢板) [plank]

掘削によって土砂の崩壊を防ぐために、基礎の周辺や掘削個所に打ち込む板状の杭のこと。種類として、①木矢板、②鉄筋コンクリート矢板、③鋼矢板などがある。 JISM0102では、「支保に使用する板材の総称。」と定義されている。(支保:坑道、採掘切羽などにおける落ばん、落石などを防止するために設ける構造物)

ライナー [liner]

  1. 敷き金、はさみ金のこと。機器などを据え付ける際に、基礎上に配置し機器のレベル調整を行う敷き金をいう。特に微妙なレベル調整を行う場合は、テーパ(勾配)ライナーも用いられる。
  2. 取替え可能な管、スリーブ。

わいごうきん(Y合金) [y alloy]

JISH5202のAC5Aの別名。アルミニウムを主成分としたAl-Cu-Ni-Mg系の耐熱アルミニウム合金のこと。高温環境下での引張強さ(耐熱性)に優れているため、内燃機関のシリンダーヘッドやピストンなどに使用されている。

ワイスト Y型ストレーナ [y type strainer]

配管内に混入する異物(流体中に含まれる異物、配管の腐食により発生する異物など)その他余分なものを取り除くための機器。ポンプやバルブなどの機器の入り口側に取り付ける。ストレーナは異物を除去するスクリーンを内蔵し、ストレーナ本体を配管に接続したままの状態で、スクリーンにたまったゴミを除去できる構造となっている。ストレーナには形状からY形とU形などの構造に分類される。化学装置に広く用いられている。
JISにおいてストレーナは、「流体中のごみ、スケールなどを分離、除去するろ過部品。」と定義されている。
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